(平成20年度カロリーベース、愛知県HP)
日本の穀物自給率は、先進国中で突出して低い水準にあり、175カ国中125位、OECD諸国および人口1億人以上の37カ国中34位(2003年度、農林水産省HP)、愛知県は日本国内で42位です。
地産地消が呼びかけられる中で米の自給率は高いと思われていますが、愛知県の米の自給率は33%に過ぎません(平成20年度、愛知県HP)。そしてTPP加盟が現実となった場合、愛知県の米生産高は9割減、つまり米の自給率が3%まで落ち込むと予想されています。
このような事態を招いている根本的な原因は、農産物の卸売価格が農家経営を継続できる限度を超えて低すぎるからです。例えば、豊田市の統計資料によると米農家の平均収支は赤字となっていますから、多くの農家では人件費ゼロで米を生産していることになります。
自助努力が足りないという厳しい意見もありますが、比較される諸国と日本とでは耕作条件が全く異なるという点や、輸出産業重視の為替レートが見落とされています。国土の70%は急峻な山岳地帯である日本の農作物が、見渡す限り地平線が続く国の圃場で生産される農作物に比べて価格競争力があるわけがなく、現在の為替レートでは生産効率を2倍(国産米価を1/2)に上げたとしても、輸入米との価格競争に勝つことは出来ません。
また、食料生産の国際分業論も聞かれますが、先進国中で異常に低い食料自給率がもたらすリスクは計り知れません。また、フィンランドやスウェーデンなど、日照条件が極めて悪い北欧諸国でさえ穀物自給率が100%を越えているのは、工業製品における国際分業と同列に食料問題が論じられることなく、農業の保護政策に対するコンセンサスが国全体で得られているからです。すなわち、これらの国における農業生産物は、工業製品と同じような”商品”だとは考えられていないのです。
食料自給率は”いのちの安全保障問題”です。
物々交換局は、紙幣広告売上げ88,888円あたり、1万むすびのおむすび通貨を総額450,000円で販売します。消費者は低農薬玄米10kgに相当する100むすびのおむすび通貨を4,500円で購入することになりますが、この価格は市場の実勢価格と比較して低農薬玄米としては安いものです。
一方、物々交換局は1万むすびの担保となる低農薬玄米を農家から24,000円/60kg相当(20,000円+80むすび)で直接買い取ります。この買値は、伝統的な規模で中山間地農業を継続するために必要で、慣行栽培米の卸売り米価の約2倍に相当するため、確実に耕作放棄抑制効果を生み出します。1万むすびを担保する玄米の量は、平均的な反収で換算すると2,000平方メートルの圃場から収穫される量に相当します。そして、販売されるおむすび通貨を介して農家は消費者への直販機会を得ることになります。多くの玄米を農家が消費者に直販できるようになる間接効果を考慮すると、88,888円の紙幣広告が生み出す耕作放棄効果はさらに大きくなります。
また、おむすび通貨は流域の提携店でしか使えない通貨です。したがっておむすび通貨の発行量が増えるほど、通常なら大資本に吸収されるお金を流域内に留めることができます。その結果、流域の中小企業経済が活性化することになります。
さらに、おむすび通貨の担保米は、自然環境負荷の小さい栽培方法で生産されるものです。慣行農法で多用される化成肥料は海中養分を過剰にし,大規模圃場での米作にはダムや河口堰が不可欠であり,これらが原因となって伊勢三河湾の漁業にとって危機的な貧酸素状態を引き起こします。おむすび通貨を支援することは、地元の漁業も守ることになります。
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